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対日投資(日本進出)の歴史・現状・事例

1.対日投資が政府によって促進されてきた歴史とは?

(1)戦後から80年代にかけて

昨今では対日投資は積極的に行われるように政府が促進している経済における大切な事項ですが、そもそも、対日投資が現在のように積極的に行われるまでは様々な変遷がありました。

戦後は特に国際競争に加わるためにも、国内産業の活性化が主な促進事業であり、外資の導入は長年制限されてきました。歴史的背景を考えても、この時期の規制は妥当な判断ではありましたが、高度経済成長が日本に起こります。日本が最も元気な時代でしたが、逆に海外諸国の懸念を促すことになります。

敗戦国である日本が戦後に富んだ経済成長を行い、貿易黒字までも引き起こすことになり、海外は日本へ貿易自由化と投資の自由化を促すように圧力をかけるようになりました。そして、1970年代に100%の資本自由化になり、外資がどんどん日本へと入るようになりました。

それと同時に、日本から海外への投資が行われ、1980年代には復興機構が出来上がるなど、対日投資を受け入れるような体制を国内で整えるようになりました。そして、1980年代は外資の導入、さらには円高と日本は経済的に好転していくこととなり、バブルが起こる程に内外投資のギャップが生まれ、今度は日本と海外との投資摩擦が問題として取り上げられるようになりました。

(2)不況の1990年代から現代まで

1990年代はバブルの崩壊もありましたが、対日投資に関わることであれば、1990年6月に日米構造協議による最終通告からの直接投資政策の開放性に関わる声明でした。こちらはまだバブルまっただ中だった日本経済の成長を懸念した海外からの圧力から取らざるを得なかったものでしかありませんでした。

しかし、翌年の1991年にはバブルが崩壊し、国内だけでは十分な経済が回せなくなった政府は、経済成長のために対日投資を利用するようになりました。そして、1994年から1999年にかけて日本はより一層対日投資を受け入れる体制を整え、2000年代からは対日投資の促進を積極的に促すようになりました。

そして、今現在では「2020 年における対内直接投資残高を 35 兆円へ倍増することを目指す」とし、政府が日本経済の成長のためには対日投資が欠かせない物であるということを強く意識し、政策として取り入れるようになっています。もちろん、それ以前もJETROなどの独立法人などの活躍により、日本における対日投資額は確実に伸ばしてきています。

ただ、まだまだ日本政府は海外企業を受け入れる方政策などを十分に行えているとは言えず、目的の残高までに到達するのはまだ先なようです。

2.対日投資は今、どうなっているのか?

(1)対日投資の現状

海外から日本の企業への投資、つまり対日投資の現状は少しずつ改善の傾向にあります。2000年代から増え続け、2014年度には前年の三倍以上もの対日直接投資額を増やしています。対日投資を促す様な活動を行うJETROの活動が、2014年以降の海外企業の誘致を促し、今現在も続々と海外企業が日本へ進出をし始めています。

しかし、このように好転をしているとはいえ、まだまだ問題点は山積みです。それらを改善していけば、もっともっと海外企業の日本進出や、対日投資を続々と増やすことができるかと思いますが、まだまだ時間がかかることでしょう。

(2)日本への注目が集まり始めている

これまでの国際的な経済を見るに、最も注目されているアジア諸国の国は、中国でした。現に、中国への投資は活発に行われており、2011年度には様々な分野で投資額1位をキープしていました。

しかし、わずか3、4年の間にその状況が刻々と変化しており、今ではR&D分野では日本が投資額1位に上がってくるなど、海外の投資家などが日本の企業への投資を積極的に行うようになりました。そのためか、海外でも大手の企業が少しずつ日本に特別な部署を設置するなど、大きな変化が起き始めています。

(3)日本が抱える問題点

しかし、そのような変化は限定的です。あくまで大手であったり、資金が潤沢な資産家ばかりが出資しており、そこから生じるお金は都市部や一部の企業に集中してしまっています。特に大きな問題と言われるのが3点、法整備の問題、コミュニケーションの問題、人材の問題が挙げられます。

法整備は今現在でもより向上できるように、国も積極的に行っています。日本が目指すのは、世界一起業し易い国です。そのためにも、特別区画を作り、海外企業がそこに新たな会社を作らせたり、海外に進出してしまった日本企業を日本に呼び戻す様な活動も考えています。ただ、それらを実現するのはまだまだ難しく、その他の2点でも、英語を使える人が日本では少なく、海外企業とのやり取りを行える企業が限られていたり、外国から誘致した企業の方などが日本でうまく生活できない、ということも良くあるそうです。

海外から人材を入れても育ち辛く、中にはハードワークをさせるような企業もあるために、まだまだ日本が世界一起業し易い国になるのは十分な見通しができていないのが現状です。しかし、日本国内での投資が冷え切ってしまっている現状もあるので、二本の成長のためにも、海外からの対日融資を促すことは欠かせないことでもあるのです。

3.日本経済のために必要な対日投資

(1)対日投資は日本に残された数少ない道筋

ここ数年、対日投資をいかに促進されるか、ということが日本経済における大きな問題点となっています。JETROなどの独立法人が活発に動き、2000年代初頭と比べると、対日投資額ははるかに上昇しており、日本経済に少なからぬ影響を与えています。

それに、経済状況の変化に伴い、中国に集中していた海外からの投資が日本へも矛先を変えているなど、状況は良い方向に好転し始めているのですが、その必要性というのが、イマイチ分かっていない方も多いかと思います。それに、日本の大手企業からすれば、海外企業を日本へ誘致したり、海外の資金がこれまで競争相手にもならなかった中小企業へ向けられれば、いづれ予想だにしなかった敵にもなりかねません。法改正が求められてはいるものの、それが未だに実現し辛い状況になっているのは、それらの様々な状況が影響していることは間違いありません。

しかし、日本の経済を考えれば、この対日投資を増やしていくことは、何が何でも必要なことです。むしろ、対日投資は、日本経済を活発化させるためには欠かすことのできない一つの光明でもあるのです。

(2)日本経済の活発化させるための対日投資

対日投資により、海外企業が日本に進出したり、海外のお金が日本に出回るようになった時の効果としては、雇用促進や生産性向上が挙げられます。特に、雇用促進は日本が抱えている大きな問題でもあります。日本国内では雇用問題よりは介護問題の方が取り上げられてしまうことが多く、未だに危機感を覚えている人も少ないのですが、地方の企業からすればこちらもかなり大きな問題です。地方の企業は若者も少なくなっていますし、お金の巡りも悪くなるなど、悪循環が続いています。

しかし、それらの企業にお金が回るようになれば、雇用も少なからず改善していきますし、手に職の無い若者たちを地方に連れてくることも可能になるのです。そうすれば、工業関係であっても、農産業などの食品関係の生産性もうまく向上させることが可能になると考えられます。これらのように多くのメリットがあるのですが、やはりまだまだデメリットも多く、海外企業の誘致がまだまだ十分に行われていないというのが現状です。

ただ、少しずつ増えつつあるので、この調子で対日投資が行われるようになれば、日本の経済も良くなりますし、国政的にも外交カードとして使えるようになるとも言われています。多くの企業や有権者がこれらの事実を知り、日本経済を良くしようと思えば、もっともっと日本経済が回復していくのではないか、と考えられます。

4.海外企業が日本に進出するためにの不可欠な日本企業の協力

(1)アンフック社の事例

アンフック社は、日本の大阪に独立法人を持ったベトナムの有力衣料メーカーです。2014年に独立法人を設立したのですが、それには日本企業の協力が欠かせませんでした。そもそも、海外の衣料メーカーが日本で販売をするためには、売り場を用意するところから始めなければならないのですが、ここで、大阪市の行政やIBPC大阪とそのビジネス・サポート・オフィスの存在が欠かせなかったのです。そこを拠点としての活動を行い、日本で販売をすることができるのか、その際のクリアすべき問題点などを浮かび上がらせ、日本での活動の見通し立てていました。

さらに、それらを成功させたのも、IBPCや大阪市が法人登記や財務相談を行ったり、オフィス物件の斡旋など、様々な面からのサポートを行いました。それらによる影響は大きく、日本で海外企業が活動する上でどうしても問題になる部分をクリアしていくためのサポートが主でした。それが、独立法人を日本で持つ程にまで繋がったということが言えるのではないでしょうか。

(2)アップルとパナソニック

今現在、アップルは新たな開発拠点を日本の横浜に持とうとしています。アップルでは海外に拠点を持つことが初めてのことであり、日本としてはかなりの快挙だと言えるでしょう。そして、その活動拠点となる場所に立てられるのが、パナソニックのスマートタウンです。パナソニックが主導し、野村不動産と協力をすることで、アップルが活動できる場所を作るという計画です。

それ以外にも、省エネマンションや商業施設などを作ることで、その地域の活性化や、新たな需要を増やすことで、より一層の経済の活性化が促されることが期待されます。もともとは2015年度に出来上がる予定でしたが、工事の遅れ化、2016年度に出来上がる予定となっています。

これらのように、日本企業が協力をすることで、海外企業が新たに日本に活動拠点を持つことで、対日投資が増えていくという見通しがあります。ただ、そのためにはまだまだ解決していかなければならない法整備などの問題が山積みで、十分な経済の活性化にはつながってはいないという現状があります。

しかし、2000年代初頭と比べると、明らかに対日投資額は増えているので、この調子で海外企業の誘致を増やしていくことができれば、よりお金が巡るようになると言われています。ただ、そのためには法整備や大手企業との協力など、様々な問題があるので、改善するためにも、より多くの人に現状を知ってもらう必要があると言えるでしょう。

5.海外企業による日本企業のM&A

(1)日本企業がM&Aされる傾向

最近ではシャープが鴻海グループの傘下になったというM&Aが話題を集めました。日本企業が海外企業にM&Aされてしまう事例はそこまで多い事例ではなく、その上大手企業でもあったためにショックを受ける人も結構多かったのではないでしょうか。

ただ、多くの人達が心配していたのは、日本企業の技術が海外に流出してしまうことにあったようですし、シャープを知っている方の多くは、これは一過性のものであり、いづれまたシャープは傘下から返り咲くのではないか、という見解もあるようです。

そもそも、このようにシャープが傘下に入ってしまったのは、大阪の本社ビルを売却したり、大規模なリストラを行わなくてはならないほどの経営不振が原因にありました。それに、鴻海とシャープは2012年に業務提携を発表したものの、結局は実現しませんでしたが、その後も工場の共同運営を行うなどの協力関係にありました。

そのように、お互いに信頼し合える関係が築けていたという見方もあります。このままの状況が続くのかどうか、ということはどちらとも言えませんが、同じくM&Aされてしまった企業のことを考えれば、無事シャープとして独立できるのかどうか、ということは怪しい部分もあります。

(2)旧三洋電気「アクア」ブランドの場合

旧山洋電気の「アクア」ブランドは、2012年に中国のハイアールに買収されるといったM&Aが行われたことがあります。しかし、こちらも今現在も買収された状態です。日本企業が海外企業をM&Aした場合には、大体2年、3年すると再び売却してしまうなど、成功例が殆どありませんが、日本企業が海外企業に買収されてしまった場合には、なかなか手放されていません。

そのため、日本企業を海外企業がM&Aするようなケースでは、比較的成功しているのではないか、ということが言えます。M&Aされてしまうようなことは決して悪い事ではありませんし、資金が十分に巡っておらず、企業としての体裁を保てていないということも、そのおかげで雇用が続けられているのも事実です。ですので、M&Aがこれからも行われることがあるのは間違いありませんし、その恩恵を受けることも確かです。

電子機器に関わることで海外への技術流出などが問題になってしまうのは仕方のないことではありますが、それを恐れて日本経済が停滞してしまうようでは、より多くの損害が生じるのも間違いありません。日本がM&Aに対し、どのような認識を持てるかが、日本企業のM&Aに関わる大きな課題だと言えるでしょう。”

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