日本に進出しているポーランド企業の紹介
社会主義体制が崩壊した1980年代末から四半世紀、近年のポーランドは2008年のリーマンショック後もGDPのプラス成長を保つなど、安定した経済で「東欧の優等生」といわれています。
国民の教育水準が高く、賃金水準がまだ比較的低いことなどから、同国は多くの海外企業の拠点となっており、日系企業については300社近くがポーランドへ進出しています。一方でポーランドから日本へ進出している会社もあります。本日は、日本に進出しているポーランドの企業についてご紹介いたします。
1.ノヴィッキ社
ポーランドは豚肉、牛肉などの食肉生産が盛んですが、1974年設立のノヴィッキ社(NOWICKI)は、ヨーロッパでも有数の食肉加工機械メーカーです。同社はその最大の目的を『最高のレベルでカスタマーを満足させること』として、最新鋭のカッター、インジェクター等を提供し、世界70か国以上に販売網を広げています。日本では、株式会社ラディクスがノヴィッキ社の製品を取り扱っています。
2.UEG
近年、ポーランドでは、ファストファッションの「Reserved」など、ファッションブランドの海外進出が盛んになっています。その中で、日本にいち早く進出したのがUEG(ウーサーエジェッタ)です。UEGは、デザイナーであるミハウ・ウォエフスキー、アニア・クチェンスカの両氏が2004年に立ちあげたブランドで、現在はウォエフスキー氏が一人で運営しています。すぐれたグラフィックデザイナーでもある同氏は、その感覚を生かして今までにない素材やデザインをファッションに取り入れ、話題を呼んでいます。
2016年9月には、PUMAとのコラボによるスニーカーやウェアが発売されました。日本では数年前から正規品取扱店であるセレクトショップ、アルディ ヴァーグ (Hardi Vague)のほか、各種通販でも入手が可能になっています。
3.アドレムソフトウェア社
ポーランドは「IT大国」というイメージが強くはないかもしれませんが、かなり以前から世界的にユーザーを持つソフトウェア製品が作られています。その一つがNetCrunch(ネットクランチ)です。NetCrunchはネットワーク監視のソフトウェアで、導入しやすくリーズナブルなことから世界的に人気を集めていますが、これを開発したのがポーランドのアドレムソフトウェア社(AdRem Software, sp.zo.o )です。
同社は1998年、トマシュ・クニスキー氏により、リーズナブルな価格で高性能な製品を作ることを目的に設立され、今世紀に入りネットワーク監視ツールの開発を開始、現在では世界80か国以上に顧客を持っています。日本の総販売代理店は「株式会社情報工房」で、官公庁、製造業、情報通信業など幅広い分野に導入されています。
4.ヴェリス社
ヴェリス社(Velis IT Systems)はファシリティ(建物、構築物など)マネージメントシステムや総合受付管理システムなどの開発・販売を行う企業です。同社は急成長で世界に進出し、「ミシュラン」といった大企業も顧客となっています。日本では株式会社ジーアイテックが業務提携を結んでいます。
ポーランドは遠く、日本との直接の接点も多くはありませんでしたが、歴史上の様々な理由から、親日的で日本と日本語への関心が高いということです。2019年には国交樹立100周年も控えています。ポーランド企業の今後の日本進出には大いに期待が持てるのではないでしょうか。
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