日本に進出しているモルドバの企業の紹介
モルドバ共和国は人口およそ350万人、ウクライナとルーマニアの間に位置する、九州ほどの大きさの内陸国です。同国は旧ソ連を構成していた15共和国の一つでしたが、1991年、ソ連崩壊とともに独立国となりました。同国はソ連という枠組みを外れて資源・エネルギーの確保が困難になり、工業地帯が「沿ドニエストル共和国」として独立を宣言した(未承認)ことなどから、経済の低迷が続いています。
本日は、日本に進出しているモルドバの企業と、その製品をいくつかご紹介いたします。
1.広大なワイナリーを持つワインメーカー、「Cricova」
モルドバはその土壌と気候がブドウの栽培に適しており、2015年のワイン生産量は世界で20位をマークしています。ワインは同国の主要産業であると同時に観光資源でもあり、ワイナリーには観光客が絶えません。
Cricova(クリコバ社)は1952年に設立された、首都キシナウ近郊の国営ワインメーカーです。同社のワイナリーは地下都市にたとえられ、迷路のような通路は全長120キロにも及びます。1966年に宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンがこのワイナリーで迷子になり、試飲室で一夜を明かしたという「伝説」もあります。
日本では各種のワイン通販やAmazon、酒店などで入手が可能です。
2.豊富な受賞歴、「Chateau Vartely」
シャトーバルテリーのワインは1996年に市場に登場し、高い評価を受けました。その後2004年に現在のChateau Vartely(シャトーバルテリー社)が設立され、良質のワインを生産すると同時に、敷地内に宿泊施設等を整備し、世界中から多くの観光客を迎え入れています。
2016年には、審査員全員が日本女性という国際的ワインコンペティション「SAKURA AWARD(サクラ アワード)」で、同社のロゼワインが銀賞に入賞しています。日本では各種のワイン通販やAmazon、酒店などで入手が可能です。
3.モルドバの自然の恵みを加工食品に、「Alfa Nistru」
モルドバは気候温暖で土壌も肥沃であり、野菜や果物が豊富です。Alfa Nistru(アルファ・ニストル社)は、それらの豊かな農産物から、多彩な加工食品を製造しています。同社は設立およそ50年、小さなジュース店から大規模な食品加工工場に成長し、無添加のフルーツジャムやコンポート、トマトやキュウリのマリネ、コーンや豆類の缶詰、ジュース類など、様々な製品を送りだしています。
日本ではアルビーナ・アンジェラ株式会社(東京都)が、モルドバワイン・食料品専門店Moldva Market(モルドバマーケット)や通販でそれらの製品を販売しています。
モルドバ企業の海外進出が一般的になるには今しばらく時間が必要なのかもしれません。ただし、日本との関係については、2015~2016年にかけて両国が相互に大使館を開設し、2010年には資生堂がモルドバに進出、日本企業のモルドバへの投資の動きもわずかながら見られるなど、今後の進展が期待できるのではないでしょうか。
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