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外資系企業様向け2015年税制改正の要点

政府・与党は、2014年12月30日に税制改正大綱を発表しました。2015年1月14日に政府が閣議決定し、今期末の国会で成立する予定です。法人税では、実効税率の引き下げ、外形標準課税の拡大等、様々な改正が盛り込まれています。日本に進出される外資系企業様向けに、平成27年度税制改正のポイントを解説します。

1.法人実効税率の引き下げ

法人税率等の引き下げにより、現行の法人実効税率を標準税率ベースで現在の34.62%から2016年度までに31.33%に引き下げることとなりました。大企業の本社が集中する東京都の税率でみると35.64%から32.34%となります。東京都の税率のベースでいくと、17年度以降の数年間で20%台までに持っていきたいと考えています。

2.欠損金繰越控除の見直し

欠損金の繰越控除制度が課税ベースを大きく侵食している状況を改善するために、控除制限を受けたくない企業には収益改善のインセンティブをもたらすように、大法人の控除限度(現行:所得の80%)を、27年度に「所得の65%」、29年度に「所得の50%」に徐々に引き下げる制度が導入されます。控除の限度額については、さらに控除制限を増やす方向で制度決定となりそうです。

ただし、再建中の法人や新設法人については、控除可能な利益を安定して継続的に出すことも難しいため、7年間は所得の全額を控除可能とする特例を導入します。繰越期間(現行:9年間)については、いたずらに延長すると長期にわたり税金を節約できるようになり、早期の収益改善の逆インセンティブになることや、帳簿保存期間などとの整合性を踏まえ、その延長期間を10年までとしました。これは、平成29年度に生じた欠損金から適用となります。

3.受取配当益金不算入の見直し

支配目的の株式と、それ以外の資産運用目的の株式等との間で、受取配当金等の益金不算入額の計算の取扱いが変わります。「支配目的の株式(=持株比率が高い株式)」への投資については、経営形態の選択や企業グループの構成に税制が影響を及ぼすことのないよう従来通り100%益金不算入としつつ、持株比率の基準(現行:25%以上)を「1/3超」に引き上げることで支配目的株式の範囲を狭めました。

「支配目的が乏しい株式等(=持株比率が低い株式等)」への投資については、他の投資機会(例えば、債券投資)との選択を歪めないように、益金不算入割合を現行の50%から引き下げることとし、持株比率5%以下の場合は20%益金不算入(ETF以外の株式投資信託は全額益金算入)とするように制度変更されました。

4.法人事業税の外形標準課税の拡大

地方法人課税における応益課税を強化し、企業が「稼ぐ力」を高めるインセンティブともなるように、大法人の法人事業税のうち、外形標準課税(現行:全体の1/4)を、27年度に「全体の3/8」、28年度に「全体の4/8」に拡大することになります。これにあわせて、所得割の税率(現行:7.2%)を引き下げることになります。これは、大企業で課税所得が少ない会社に対して、他の黒字法人とのバランスを考慮して、制度導入されます。また、法人税率の引き下げとの見合いとされています。

一方で、外形標準課税の拡大によって、急激な負担増加を避けるため、一定規模以下の法人においては緩和措置として、2年間に限り、負担変動に対する配慮措置があります。付加価値額が30億円以下の法人の場合、従来の税率と新税率で計算した差額の半分は免除されることになります。

安倍政権が所得の拡大推進を掲げているため、所得拡大の勢いをそがないように、法人税の所得拡大促進税制の要件を満たす場合は、給与等支給額の増加分を付加価値割の課税ベースから控除する制度が導入されます。法人税だけでなく事業税においても所得拡大した企業に対する優遇措置を講じています。

法人税と外形標準課税の拡充を総括すると、赤字の大法人にとっては外形標準課税が上がることによって、現状よりも負担が増えます。これにより黒字法人化のインセンティブが高まります。一方、稼ぐ黒字の大法人にとっては現状よりも負担減となるため、利益を増加させるインセンティブが高まります。赤字法人の黒字化したことよって発生する法人税負担が法人税率の低下によって緩和され、稼ぐ意欲が向上すると考えられます。

5.研究開発税制(総額型)

控除限度額の総枠は「法人税額の30%」を維持しつつも、オープンイノベーションを推進する観点から、共同研究・委託研究などの「特別試験研究費」については、控除限度が別枠化(5%)されることになりました。控除しきれなかった分の繰越控除制度は廃止となりました。
また、「特別試験研究費」の範囲を拡充するとともに、税額控除率が引き上げることになりました。

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